外出自粛で肉離れ?
先日、コロナ禍で肉離れが多発しているとの情報がありました。何で肉離れになってしまうのでしょうか?今回は肉離れの原因とされるビタミンD不足についてお伝えします。お時間のある時にぜひご覧ください。
ビタミンDってそもそも何?
ビタミンDはビタミン類の中で脂溶性ビタミンに分類されます。体を構成するための必須栄養素で、食事から補う方法と、太陽の紫外線を浴びることで体内で合成される方法があります。
ビタミンDのはたらき
ビタミンDは食事からカルシウムを体内に吸収する働きをします。血中カルシウム濃度のバランスを保つことで、骨格を健康に維持することができます。その他、骨格筋の筋萎縮、機能低下にも予防効果があります。
最近では、肝臓がん、肺がん、乳がん、前立腺がんなどの予防効果があることもわかってきました。
ビタミンD不足になるとどうなるの?
海外の研究データでは、血中のビタミンDが不足すると体内にカルシウムが吸収されにくくなります。そうなると疲労骨折をおこしてしまうことがあります。さらに、筋肉に対しては筋萎縮を引き起こし、活動の際に肉離れになってしまうリスクも増えるとされています。
なんでビタミンD不足になるの?
先述しましたが、ビタミンDは食事から補う方法と、太陽の紫外線を浴びることで体内で合成される方法があることをお伝えしました。
実は、コロナ禍での外出自粛により日光を浴びる機会が減ってしまうと、体内でビタミンDが作られなくなってしまいます。厚生労働省のデータでは、一日に必要なビタミンD摂取量は15μgです。一般的に一日の食事で摂取されているビタミンD摂取量は5.5μg程度しかありません。そうなると10μg不足することになってしまいます。普段なら外出で日光に当たることにより合成されていた分がなくなると、かなり不足してしまうのです。
ビタミンDを正しく補う方法
・日光浴をする(時間や地域差があります)
夏場:5~10分(日陰で20~30分)
冬場:40~60分
・魚介類(サケ、サバ、マグロなど)、卵黄、チーズ、キノコを摂取する。
・ビタミンDサプリメントを摂取する
散歩は不要不急の外出?
「散歩をしたいけど、不要不急の外出にあたるんじゃ・・・?」と不安になられている方もおられるのではないでしょうか。
実は、運動に関しては国よりこのように公表されています。
「身体的及び精神的な健康を維持する上では、体を動かしたり、スポーツを行うことが必要です。
外出の自粛が続き、屋内で過ごす時間が長くなると活動量が低下し、特に、中高年齢者については、体力の低下、生活習慣病等の発症や生活機能の低下(骨や関節、筋肉等の運動器が衰えるフレイルやロコモティブシンドローム、認知症等)をきたすリスクが高まります。このため、意識的に運動・スポーツに取り組んでもらうことは、健康の保持だけでなく、将来的な要介護状態を回避するためにも有効です。」(スポーツ庁健康スポーツ課ホームページより)
ようするに、散歩は健康を維持するための運動として不要不急にあたらないんですね。
それでも肉離れになってしまったら
ビタミンDを適切に摂取していても肉離れになってしまうこともあります。肉離れについてはこちらの記事もご覧ください。
当院では肉離れの治療も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
柔道整復師・鍼灸師 山田祥二
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