はじめに
先日患者さんより「腹筋をすると腰痛が良くなるって聞いたんですが本当ですか?」とご質問をいただきました。
お話をお聞きすると、とあるニュースを見て気になったそうです。
「腹筋をすると腰痛が良くなるのか?」気になるところですよね。
こんにちは、滋賀県大津市でやまだ鍼灸骨院を開業しております山田祥二と申します。
こちらをご覧の方の中でももしかすると「腹筋をすると腰痛が良くなる」と聞かれた方がおられるかもしれません。
結論から言いますと、腹筋をすると腰痛が良くなります。
そう聞くと「今すぐ腹筋をしよう!」と思われたかもしれません。
ちょっと待ってください!!
腹筋は誰でも簡単にできる運動ですが、やり方を間違ってしまうと腰痛に効くどころかむしろ悪化してしまうことも・・・。
ですので今回、腹筋をすると腰痛が良くなる理由と、自宅にいても簡単にできる腹筋についてブログを書かせていただきました。
もしご興味がございましたら、お時間のある時にこのブログの続きをご覧ください。
そもそも腹筋とは?
腹筋って普段よく耳にする言葉ですよね。
一言で「腹筋」と言っても色んな種類や働きがあるんです。
「え!?腹筋に種類があるの?」と思われましたか?
実は腹筋は主に「腹直筋」「外腹斜筋」「内腹斜筋」「腹横筋」の4つに分けられます。
この4つの筋肉があることで、体を支えて姿勢を安定させることができます。
上記の筋肉について順に見ていきましょう。
腹直筋(ふくちょくきん)
お腹の正面にある筋肉で、一般的によく聞く筋肉です。腹直筋は「シックスパック」と呼ばれ筋トレ愛好家には一番人気の筋肉です。腹直筋を鍛えることで、お腹の見た目が良くなります。
腹直筋は肋骨から骨盤にかけてにかけて垂直に走る筋肉で、お辞儀をする際に体を前に曲げる働きがあります。
体幹の安定性にも関与しています。
外腹斜筋(がいふくしゃきん)
外腹斜筋はお腹の両サイドにあり、肋骨から骨盤に向かって斜めに走る筋肉です。
主に内腹斜筋とともに体をひねる動き(体幹を回旋させる)や横に倒す(体幹の側屈)動作に関与します。
姿勢の保持だけでなく、呼吸にも関与しています。
スポーツにおいては野球やゴルフなど、”体をひねる”動作で重要な筋肉です。
内腹斜筋(がいふくしゃきん)
内腹斜筋はお腹の両サイドにあり、肋骨から骨盤に向かって斜めに走る筋肉です。
外腹斜筋の下にあり、ともに働くことで体をひねったり(体幹の回旋)横に倒す(体幹の側屈)ことができます。呼吸にも関与しています。
外腹斜筋と内腹斜筋によって体幹が安定し、姿勢を維持することができます。
腹横筋(ふくおうきん)
腹筋の中で一番奥にある筋肉です。
名前の通り、体の横に走っている筋肉でコルセットのような働きをして腰の負担を軽減します。
体の深層(コアマッスルと呼ばれる)にある筋肉で、内臓を支えたり、体幹を安定させる働きがあります。
腹筋と腰痛の関係性
腹筋と腰痛の関係性についてですが、まずは腰痛を引き起こす筋肉は背筋です。
腹筋と背筋は”表裏の関係”にあります。
両者ともにバランスを保っていると腰痛になりにくいのですが、腹筋は普段から意識しないとなかなか使われません。
腹筋が上手く使えなくなると表裏のバランスが崩れます。
そうすると姿勢が悪くなり(猫背姿勢)、それを支えようと背筋が過度に緊張した結果、腰痛を引き起こします。
腹筋を鍛えるとどうなるの?
腹筋を鍛えることで、以下のような効果が期待できます。
体幹が安定する
腹筋は体幹のコルセットと呼ばれ、腹筋があることで体幹が安定し、姿勢を維持することができます。
特に深層の腹横筋は体幹を安定させるのに重要な筋肉で、腹横筋の働きによって腰への負担を減らすことができます。腰痛改善だけでなく予防にも効果的な筋肉です。
姿勢が良くなる
腹筋を鍛えることで体幹が安定し、綺麗な姿勢を維持することができます。綺麗な姿勢をとることができると、腰痛予防や改善だけでなく、内臓の働きも良くなるというメリットがあります。
腹筋を鍛えると体幹を安定させることができます。もちろん背筋とのバランスも重要です。腹筋が弱いと背筋が過度に働き、腰痛を引き起こすことがあります。ですので腹筋を鍛えることで、背筋との筋力のバランスが良くなり、腰痛が軽減されます。
姿勢を正すなら「背筋(せすじ)を伸ばせ」は要注意
猫背になると姿勢を正そうとしますよね。昔から姿勢を正す時には「背筋(せすじ)を伸ばせ」と言われてきました。背筋(せすじ)、要は「背中の筋肉に力をいれる」ということです。
猫背が原因で腹筋を使えなくなり、背筋を伸ばすために背中の筋肉を使う・・・かなりアンバランスになりますね。
背筋を伸ばそうと背中の筋肉ばかりを使ってしまうと筋肉に疲労が溜まり、結果腰痛を引き起こしてしまいます。
ですので、姿勢を正するなら背筋でなく「腹筋を使う」ことが大切になってきます。
次に腰を痛めない腹筋運動3選をご紹介します。
腰を痛めない腹筋運動3選
以下にご紹介する腹筋は腰への負担を極力なくしています。
ぜひお試しください。
ドローイン
手順1:ひざを立てて仰向けに寝ます。
手順2:手はお腹を触ります。
手順3:息を吸ってお腹を膨らませ、吐きながらお腹を凹ませていきます。腰は下に沈んでいくように意識しつつ、指先で腹筋が固くなっていることを感じましょう。
一連の動作を30秒かけておこなってください。
ドローインをすることで体幹を安定させるコアマッスルの一つ、腹横筋が鍛えられます。このトレーニングは腰を反るような動作はないため、腰への負担を最小限におさえることができます。
腰浮かしせプランク方法
手順1:うつ伏せになります。
手順2:床に肘をついてつま先を立てていきます。
手順3:腰を持ち上げ、お尻を少し”浮かせる”ような体勢になります。そのままお腹を凹ませて、腹筋が固くなっていることを感じみましょう。
姿勢を保持したまま、30秒~1分間キープします。
腰浮かせプランクは腹横筋、腹直筋、外腹斜筋などが鍛えられます。腹筋以外にも体幹を安定させるコアマッスルを鍛えることもできます。
普通のプランクは体をまっすぐしますが、そうなると腰に力が入ってしまうので、少しお尻を浮かせることで腰への負担をやわらげることができます。
デッドバグ
仰向けに寝て、両手を天井に向けて上げひざを90度に曲げます。
片方の足を床に向けて伸ばし、足と反対側の手を頭の上に伸ばします。
手と足が下がりすぎないように注意しつつ、交互に動作を繰り返します。
デッドバグは腹直筋や腹斜筋、腹横筋だけでなく股関節周りのインナーマッスルもバランスよく鍛えることができます。手足を下げないことで腰に負担をかけずに体幹を強化することができます。
腹筋をする際のポイント
呼吸を意識する
腹筋をする際は呼吸をとめないようにしてください。
はじめは腹筋をしつつ呼吸を意識すること難しいかもしれませんが、慣れてくると腹筋に良い効果をもたらしてくれます。
姿勢に気を付ける
正しい姿勢をおこなうことで効率よく腹筋を鍛えることができます。
変な姿勢になると腰に力が入り腰痛になることもありますので注意してください。
動作をゆっくり丁寧におこなう
回数をこなそうとするあまり動きが雑になってしまったり、スピードを重視してしまうと腹筋への効果が薄れてしまいます。ですので、腹筋を行う際には動作をゆっくり丁寧にしてください。
腰に変な力も入りにくくなります。
腹筋をする際のポイントを確認しつつ行ってください。そうすることで効率よく、かつ腰に負担がかからずに腹筋を鍛えることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は「腹筋をすると腰痛が良くなるって本当!?意外と知られていない腹筋と腰痛の関係性と腰を痛めない腹筋運動3選」について書かせていただきました。
こちらをご覧になったのであれば、ぜひ明日から腹筋を取り入れて見てください。
毎日でなくてもいいので、まずは3週間ほど行いましょう。腹筋を実践することで腰痛に変化を感じることができるはずです。
そして少しでも腰痛から遠ざかっていただけることを願っております。
腹筋をおこなってみても腰の痛みが変わらなかったり、症状が強く出る場合は他に原因があるかもしれません。そんな時は無理をせず、医療機関を受診・相談してみてください。
当院でもご相談、ご予約を承っております。ご相談はお話(0775435033)もしくは下記LINEから承っております。
この度のブログが腰痛でお悩みの方のお力になれれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
柔道整復師・鍼灸師 山田祥二
やまだ鍼灸整骨院077-543-5033住所
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